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.連続講座④読み書きの困難さを「見る力」「聞く力」から理解する

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風が強かったものの上着が必要ないくらい暖かかった14日(日)午後、とくしま県民活動プラザ研修室にて、連続講座最終回となる”読み書きの困難さを「見る力」「聞く力」から理解する”を開催しました。
この日も45名の方にご参加いただき、読み書きに対する関心の大きさを感じました。
講座④
講師をお引き受けくださって徳島県立視覚支援学校 長尾公美子先生は、長く聾学校で勤務されて言語聴覚士の資格もお持ちの先生です。
平成16年に徳島県立総合教育センターでの勤務時に読み書きの困難を抱える子ども達と出会い、また、聴覚に障害のある子ども達の教育の中でも、音韻意識の問題で言葉が入りにくい子ども達がいるのが話題になっていたこともあり、掘り下げて学ばれるようになったそうです。
多くの子どもに関わった経験を通した中で培われた、保護者や支援者が取り入れられる具体的な方法などを二時間に亘り教えてくださいました。
直ぐに取り入れられる内容もたくさんありましたが、ここでは書ききれないのが残念です。
最近では、様々な機器などを使用した対処方法もありますが、支援を受けたがらない子ども達もたくさんいるとの事でした。
なぜなら、「特別な事はしたくない」「周りに知られたくない」「他のことは出来るのに、読み書きは何故出来ないのか」
「代替え方法は教えてくれても、どうしたら出来るようになるのか」
子ども達は、仕方がないとの理解ではなく、出来るようになる方法を教えて欲しいとの願いを持っていると話してくださいました。
上手くいかない事で失敗の繰り返し→出来ないことを隠さないといけないとの意識→やっても出来ない事での諦め→無気力になったり、ひたすら努力する子ども達。
治る訳ではないけれど、内容の分かる勉強→やったら出来た経験→自己肯定感やこじれた気持ちの回復
本人たちの努力だけではなく、自分の苦手を相手に伝えて助力を仰げことが、社会全体で当たり前に出来る社会になるように支援を考えていくことが必要だと教えてくださいました。
「気づきにくく忘れがちだけど、自分とは違う感じ方の人も普通にいる事を知っていることが、当たり前になることで、問題のほとんだは解決するのかも」
長尾先生が一番伝えたかったこととして、後日お伝えくださいました。
もうすぐ4月2日、世界自閉症啓発デーです。
世界中でブルーの灯りがともるでしょう。
社会の中で当たり前の意識が根づくよう、出来る事を出来る事から一つずつ取り組んでいきたいと思います。
最後になりましたが、今回の4回連続講座でご協力をいただいた、天満病院 赤壁省吾先生、きりん教室 椎野広久先生、成人当事者のお二方、そして最終回でお話してくださった徳島県立視覚支援学校 長尾公美子先生、オーティの会スタッフの皆さま、ありがとうございました。

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